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![]() 国道42号線、東熊野街道を北へ少しくゆくと熊野川に橋が架かっている。 橋は渡らずその手前のみちを西に入ると、道路の色が変わり、板塀で囲われた屋敷などがならび、ふんいきがある。 とおくに朱の鳥居が見えた。 ![]() ![]() ぽくぽく歩いていると、鬱蒼としたおおきなナギが一木、空を掃いていた。 古色の玉垣に囲われていて、説明版によると樹齢千年という大樹であるらしい。 ナギはマキ科の常緑高木で、葉は、竹の葉に似ている。 漢名は竹伯である。 ナギは熊野地方では神木と崇められ、古より人々はその葉っぱを鏡の裏や守り袋に入れ、災難除けに用いた。 そばには、奥州から八度も参詣にやってきた吉田金右衛門というひとが刻んだ碑が建っている。 碑には宝永五年(1708年)と刻まれていて、ちなみにその一年後というのは 「生類憐みの令」 という悪法で史上に名を残した将軍綱吉が死んだ年である。 また、金右衛門さんが碑を建てた二年前の宝永三年は京からはじまった 「おかげまいり」が大流行した年で、伊勢に年間360万人の参宮客が訪れた。 金右衛門さんのそれは隠居した豪農か豪商の法楽といったかんじだが、宝永年間における伊勢参宮大爆発の原因は将軍綱吉の悪法などにおける民衆への圧制、封建社会のくびきと無縁ではないだろう。 神仏への崇敬はそのひとのこころの豊かさをあらわしているとおもうし、反面、奥州という僻地からわざわざ八回も熊野くんだりまでやってきた金右衛門さんというひとは、宗教的暗示にすっかりかかってしまっているという見方もできる。 そしておかげまいりのそれは宗教的暗示よりも多分に集団的ヒステリー行動という色合いが濃い。 はなしがすこし外れたが、とにかくそばにこの碑の解説版が立てられている。 読んだあと、今一度この碑をながめたが、どうやっても金右衛門さんのごくすなおな自己顕示性が表れているだけの碑で、解説にあるような金右衛門さんの熱心な熊野信仰イコール奥州全領も熊野信仰が浸透している、というような解釈は、これはいささか飛躍した推量であるようにおもえる。 この碑の表に、 「奉八度参詣 奥州南部八戸領久慈八日町 吉田金右衛門」 と、ある。 金右衛門さんはひょっとすると村イチバンの人のいい変人だったのではないか。 ![]() 門をくぐると、拝殿が正面にあり、そこにもおおきな注連縄がかかっていた。 拝殿の右側には誰也行灯(といっていいのか?)、とにかく朱の献灯が笠をかぶってならんでおり、そのうしろに瑞垣に囲まれつつ神殿がいくつか並んでいる。 踏む砂利のおとがここちよく、清潔な境内だなとおもった。 熊野三山が他の神社とくらべて異彩を放っているのは、平安から鎌倉後期にかけて、女院、親王などの皇室の参詣がおびただしいことである。 なかでも白河・鳥羽・後鳥羽・後白河といった上皇が何度も参詣しており、後白河上皇などは二十九回も熊野に詣でられている。 こういった皇室の参詣を熊野御幸というが、これが士庶になると、 「蟻の熊野詣」 と、よばれるにいたる。 応徳四年(1087年)正月、白河上皇が初めて熊野に御幸されたが、このころから貴賎とわず熊野詣が大流行した。 紀州の山奥を大勢のひとがひっきりなしにぞろぞろと行き来するその形容が宛然蟻の行列のようであり、そういったにぎわいのことを譬える 「蟻の熊野参り」 という諺まで生れた。 こういった民衆間における熊野詣大流行のため、熊野三山は組織的に管理する職の設置が必要になった。 「であれば大僧正、 ”ワゴリョ” が三山を統括してくれぬか」 と、白河上皇がそんな人称代名詞を使ったかどうかは別として、とまれ熊野参詣の先達をつとめた増誉(ぞうよ)という僧を 「三山検校職」 (※さんざんけんぎょうしき。本宮・新宮・那智の熊野三山を統括する職)」 に補した。 この職は在所にて行政上の実権を握っていた熊野別当の上に置かれたが、結果この新設によって熊野三山は中央の寺社勢力のなかに組み込まれることになるのである。 「熊野別当の上に新設する」 とはいうものの、三山検校の本務というのはしかるところ歴代上皇の熊野詣における先達と参拝のさいの指導といったもので、三山の実務的支配といった色合いは決して濃くなく、云わば装飾的な職であったらしい。 ![]() 困難な道のりを経て熊野三山に到着した往昔の人々は、宝前に額突き、みな感激の涙を流したらしい。 むろん、三山のひとつ、この熊野速玉大社においてもそうであったろう。 わたしは佇みながら往時のそういった光景を想像してみた。 だが境内の明色やらなにやらがじゃまをしてなかなか像を結ぶことができなかった。
by utaushimoyama
| 2019-06-30 11:30
| 新宮へのみち..カブ一人旅2018夏
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Comments(2)
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ご無沙汰してます。
時々見ております、僕がコメントしたりすると色々思う事はあると思いますが、お元気そうでいてくれて何よりです。 最近山根さんが何度か演奏を聴きにきてくれまして、やっぱり下山さんを気にかけておられました。 ブログ見てるので、お元気そうですよとお伝えしておきました。 また良かったら飲みたいですね…気が向けば連絡くださいね👌
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お元気ですか?
わたしはさいきん親知らずをいっぽん抜きました。きのう歯医者さんへ行くともういっぽん抜く、と宣告されました。 わたしなどこれからは歯抜けじじいとよんでくださればよく、つまりなんとか露命をつないでおります。
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