「もう七月、文月でございます」
と、家でひとり酒を呑みつつそうのべてしまうほど、バイトがかわってからの日月は疾い。 ところで今月は九星に拠ると南の方が暗劔殺であるらしい。
今朝は八時まえごろにゆるゆると起き出し、なにやらカラダが重かったが掃除洗濯などの家事を済ませ、のち水浴びしてから昨日買っておいた新しい榊を宝前に献った。 青々と鮮やかで神前の景色がじつに佳くなった。
その後、出かけようかという気分もあったが今朝はあいにくの曇り空で雨がぱらつき、ではピアノでもと思ったが、バイト先における ”洗剤負け” のせいで指先が痛みをともなうほどひどい状態になっている。
この一事だけでもいま勤めているバイトはわたしの人生においてこまったことであり、またいぜんに勤めていたバイトよりも多分に業務が多く、そのことをこなしてゆくのに勤務時間内ではとうてい了えれないなかなか骨の折れる毎日で、要するに帰宅したらヘトヘトな自分が汗臭くなった衣類をさっそく洗濯機へ投げ込む、そういった毎日なのである。
ところが、と云うとおかしいが、じつはこのあたらしいバイトの業務が、はじめは大変だと泣きそうになりながらやっていたが、理解しだすとじつにたのしいのではないかと逆転的におもいだしている方今なのである。
酔ったのでもうおくが、くるしかったことがたのしいことに転換するというのはたれにとってもいいことだが、ただわたしの場合散策や音楽、また物を書くといったそういったひまがなくなっているという事実はある。
であるが酒を呑む時間はなにがあってもまいにち設けている。