カテゴリ
全体 音楽のこと 雑報 リトルカブ真秀 神社仏閣参詣 おでかけ ♪ 神棚、お土産や小物 お師匠さまっ!(^ワ^) 琵琶湖一周カブ一人旅2010夏! 天橋立カブ一人旅 2010 秋! 出石そばカブ一人旅 2011初夏! 近江湖北カブ一人旅 2011 春! 新宮へのみち..カブ一人旅2018夏 ソロキャンプツーリング 琵琶湖リトルカブツーリング 2017 伊勢詣と日本人..カブ一人旅! 気比の松原カブ一人旅2012初夏! 建部大社多賀大社カブ一人旅 二度目の伊勢参宮カブ一人旅2013 熊野本宮大社カブ一人旅 2013 丹後半島カブ一人旅 2013 京都東山散策2010冬 貴船神社、鞍馬寺 大和郡山へのみち..2011 立春 京都宇治散歩..2011立春 祇園上ル下ル..2011五月 信楽 MIHO MUSEUM 石清水八幡宮..2013正月 若狭国一之宮..2013夏 嵯峨の夏こみち..2014 日帰りカブ琵琶湖一周 2014秋 石上神宮..2014夏 隠り国長谷寺..2014秋 門戸厄神..2014秋 北野天満宮..梅花慶春2015 三島神社..2015水無月の薫蓋樟 大和葛城をゆく..2015立秋 吉野山カブ散歩..2015立秋 春の鯖街道..2016 河内國一之宮枚岡神社 バイト先の人々 保健衛生について メモ プロフィール 志摩国一之宮カブ一人旅2016 琵琶湖ツーリング 2017 丹後半島リベンジ!カブ一人旅2018初夏 しもやんめし マンボウへのみち...2019 GW! 龍神へのみち 2019夏 しもやーん。
リトルカブで一人旅
社寺参詣 キャンプに家料理 酒人五十 鴒庵道林 最新のコメント
以前の記事
2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2019年 10月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 11月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2009年 10月 ブログジャンル
画像一覧
|
「高庭」 のみであり、其処を 「禁足地」 と称し、由来神職といえども足を踏み入れたことがなかった。 ところが、明治になってからそこに鍬を入れまんまと神を掘り起こしてしまったのである。 畏れおののいた神職さんたちは障りがある、などとこのとき今更ながらにおもい、あわてて剣を奉斎して秘してしまった。 好意的に云えば、人間というのはこういうとき、たしょうの可愛げをみせるいきものらしい。 官許を得ての発掘であったこの調査は、結果副次的に国の予算で流れ造りの 「本殿」 を造営することにいたるのである。 大正二年に完成した。 白河帝の拝殿造営は 「高庭」 を拝するための建造物であり、拝殿だけにとどめたその意図は多分に慎ましやかさを感ずるが、近代に入ってからの所行というのは後世のひとたちが見ればたしょうの無学さや短絡さをおもうだろうし、それにいくら社格が高いとはいえ挙げ句の果ての本殿造営は、つまりなんでもかんでもスタンダード化しすぎなかんがある。 しかし、わたしが生まれるまえにこれらは出来上がってしまっていたわけで、出来上がってしまっている以上、現代人の我われは信仰とはべつにのちに建てられたこれら造営物をそれ自体のためだけに眺めるほかない。 造作はむろんのこと楼門も拝殿も本殿もそれぞれに逸話があり、その感想は眺めたひとの数だけ生れるものである。 拝礼ののち、授与所へゆくとアイドルのような顔をした巫女さんが座っていた。 わたしは家にテレビがないので最近の事情はよくわからないが、徒党を組んだアイドル集団のなかのひとりといったかんじの若いむすめさんである。 ただアイドルっぽいとは云えそれは首からうえだけのことらしく、その挙措は端正でありどこか雅ていた。 姿勢がじつによく、端座するその姿はいまにも ”琴” を弾きはじめそうなよそおいがある。 巫女さんに、 「ご朱印をいただきたいのですが」 と、云うと、 「はい」 と言って、なんと彼女が書き始めた。 と待っていると、どうであろう、ちょっとありえないほどのあいらしいご朱印がいただけた。 あまりにかわいらしすぎてこのときほくそ笑んでしまったことを憶えている。 わたしの御朱印帳のなかではまちがいなくトップクラスと云っていい。 どんな魔性もこの書体を見れば避けてしまうだろう。 余談ながら、「達筆」 という面においては、比較的神社よりお寺さんでいただくご朱印のほうが多いようである。 筆で字を書く、という作業は神社より寺院のほうが日常その機会が多いのかもしれず、また身近にお手本なども多いのかもしれない。 ニワトリは縁起物としていまは拙宅の出窓に置いているが、ちなみ大吉で、じつは今年にはいってから大吉が三回も続いている。 このほか手ぬぐいや薬湯を愚母などへの土産として購った。 このとき、少年が石段に座って楼門を写生していた。 すぐとなりで母親らしき婦人がなにかアドバイスしているようだった。 絵は、観ていない。 このモノトーンな鳥さんたちはニワトリの一品種、烏骨鶏である。 アジア東部の原産とのことらしいが、わたしはあまり実物をちゃんと見たことがなかったのでこのときは少々異様さもかんじてしまった。 余計をはさむが、異様だとかきもちわるい、という解釈をしたわたしのほうこそ気持ちわるく、その感想は当方の無知と、当方が仕舞いこんでいるなんらかの記憶を素材にしてひとり勝手に造りあげた世界観の感想にすぎない。 観じた世界の在り方は常に自分が造り上げた世界であるし、ということは世界というものは人間の数だけ存在するらしい。 烏骨鶏が愛らしくてしかたない、という人も、むろんたくさん居てて当然だろうし、世界の均衡を保つためにはわたしたちは互いにその各世界になるべく踏み込まないようにするべきなのかもしれない。 人間は自己愛のつよい生き物である。 自分の世界と他方を比較して何らかの判断をし実行に移すという思考法は、非道い結末として戦争などの争いに発展してゆくものである。 いそのかみの神域には烏骨鶏のほか、土佐の 「東天紅」 もいたり参拝客にエサをねだるニワトリなど、とにかくニワトリが方々にいた。 どうやら神社さんで飼っているらしい。 「なるほど、なのでおみくじもニワトリでありましたか」 ニワトリといういきものは 「暁を告げる鳥」 として古来よりわが国で神聖視されている鳥であり、『記紀』 などにも出てくる。 そんなニワトリに境内で出くわす、というのは、これは非常に縁起がよいこととおもっていい。 たとえば天照大御神坐す伊勢内宮にもニワトリはたくさんいてて、わたしは建物のなかを歩いているニワトリをみたほどである。 (それにしてもニワトリ小屋なんかあっただろうか。 放し飼いなら、或いはイタチなどに襲われたりしないのだろうか) そうおもい帰宅してから調べてみると、石上神宮ではやはり放し飼いのようだし、タヌキやテンなどの小動物からの被害は多少あるらしい。 であるが被害を受けつつも自然繁殖などして、その羽数はニワトリが奉納された40年前からさほど変わっていないという。 ニワトリたちは夕刻暗くなる前には木々を飛び移りなるべく高い木の枝で一夜を過ごすという。 ニワトリなど小中学生時代に校庭の隅にあったニワトリ小屋でしか見たことがなく、わたしはそういった野生におけるニワトリの生態は知らなかった。 とまれ、日中はこのように神域境内に出てくるのだろう。 奇観と云うほかない。 このあと駐車場に停めてあったリトルカブのそばに、まだ数羽のニワトリがたむろしていた。 人馴れしてるので前かごに乗っけて積んで帰ってもよかったのだが、むろん止めた。 ・・・・・ 復路の大和は午前中とは比べられないほど陽射しがつよく照りつけていた。 熱された国道169号線のうえを幾台もの車両が渋滞している。 その左側の隙間を、わたしはリトルカブですり抜けていった。 盆のある日のことである。 ほどなく、渋滞の列は消えた。 飯盛生駒の連山を越えれば、わたしの住む北河内が見えてくる。 平成二十六年 盆
by utaushimoyama
| 2014-11-10 20:28
| 石上神宮..2014夏
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||