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筆者は、旧分国で言えば 「生国は摂津、育ちは河内」 である。
昨年の夏ごろだったか、愚母の言うところでは現在の西淀川区佃という在所でわたしは生命を授かった。 その佃村の鎮守は住吉三神と神功皇后を祭神とする 「田蓑神社」 である。 近世以後、氏神と産土神は同義になってしまったが、わたしにとって田蓑の神々は肉体としてこの世に出していただいた土地の守り神・産土神であり、予てから拝礼にいこうとおもっていたのだがいまだ行っていない。 わたしの産土神は住吉三神と神功皇后、住んでいる土地の鎮守・氏神は菅原道真公、そして住んでいる ”国” 全体を見守ってくださる神々は我が河内国第一等の宮である 「枚岡神社」 に鎮座している。 わたしは昨年正月よりこの枚岡の神々を崇敬しはじめた。 自身四十年という歳月を送りながら見事にぼんやりしていたものである。 交差点から走っていると近鉄奈良線の線路が南北に通っていて、その高架をくぐって南に折れればじきに枚岡神社の石鳥居が見えてくる。 着くと、枚岡神社の駐車場の誘導員がいた。 使い捨てマスクにサングラス、キャップを被っている。 バイクなのですが、とたずねると、 「ここは車だけや、バイクは下や、下に停めい」 とあごをしゃくった。 別に怒っているわけでもえらそうでもなくこういったくらわんか的物言いをするのが河内の親仁で、他県人はちょっとしたモノをしゃべれる府指定の無形民俗文化人形を見たとでもおもったらいい。 大阪を知る上で言語は外せない。 そもそも、こてこての河内親仁が河内一之宮のそばでがんばって奇妙な敬語を使ってる光景はおしなべて不自然でありトリハダものである。 親仁の言うとおり、なるほど灯籠付近が駐輪場になっているらしく、そういえば昨年もここに停めた。 防寒着を脱いで鳥居のそばまで近づくと、石階段のまえでひとりのご婦人が腰を折りつつそのままの姿勢で長い祈りをささげていた。 昨夏おとずれた熊野本宮大社で見た参詣びとたちを思い出した。 着いてさっそくのことながら、創祀2670余年という歳月を経ている太古からの聖域、またその付近には、河内というにふさわしい景色がいたるところに点在しているようである。 筆者はこの参道を歩いていて、この日あらためて枚岡の神々を大切に崇敬しようとおもった。 と言うか、わたしからではなく神々のほうからちゃんと見てくれているような、一住民として認められている証拠としてなのか、まだ拝礼をしていないのに ”向こう” から先にきもちが伝わってきたような気がしたのである。 こういった心境はこんにちまでの他の社寺参詣に例がなく( 気づいてないだけかもだが )、百メートルほどつづくこの石畳の一歩一歩に安心と心強さが満腔に満ちてゆくようで、あまりにも畏れおおい贅沢すぎる時間におもえた。 結果的なことを言うと、この日はこの参道を歩いたぶんと、遥拝所から拝礼した時間、それに御籤の内容だけで充分だった。 神徳輝乾坤 皇威震四海 と彫られてある。 神の功徳は天地にかがやき、御稜威(天皇の威光)は世界に震うほどのものである、といったものであろうか。 近代の遺物に相違なく、たれが献納したのかは文字がちいさくてわかりづらかったが、おそらく当時の軍人たちが奉献したような観がある。 第一祭神である天児屋根命は天照大御神から天孫輔弼のめいを受けておられるから、この聖域に在るべくしてあるふさわしい石碑と言えるのではないか。 床しい瑞垣なかほどに本殿への入り口を示す門があった。 奥に四柱の神々が祀られている社殿が並んであるそうだが、一般者はむろん立ち入れない。 本殿を撮影した写真が境内に掲載されていたが、四本殿すべて朱を基調とした檜皮葺き、切妻造・妻入で、わかりやすいのは正面に向拝と呼ばれる庇が付属されている。 本殿は春日大社に代表される春日造であるらしい。 神社建築の神聖性を象徴する鰹木はふたつ、千木は外削ぎである。 ちなみシンボリックなこれらは建築学からすればまったくの無用品で、どころか雨などが伝ってしまうのでないほうがいいらしい。 神社本殿もしくは天皇の宮殿にしか見られない鰹木・千木という蛇足物があるのにはむろん古代から意味があり、たとえば千木は 『古事記』 では 「氷木」 とも記され、 ”ひ” は ”霊” をあらわす。 奈良時代以前からつづく神社建築におけるディテールとして、千木・鰹木は合理的価値よりもその神聖・荘厳さを各時代のひとびとに示す重要な装飾として存在しつづけているのである。 ご婦人は神域に棲むここの鯉どもになにか畏敬の念でも感ずるのか、パン屋でタダ同然でもらえるようないわゆるパン耳ではなくちゃんとしたパンをあげているようだった。 灯籠がぽつぽつと佇む参道がつづく。 写真左側が山の方面であるが、順に遥拝所・若宮社、そして正面石階段をのぼれば天神地祇社が大阪平野をながめるようにしてある。 この日はとても体がかるかったし今年はのぼってみるかと思ったが、途中にあった案内板を読んでみるとここから展望台付近までの所要時間が片道25分、とあったのでやめた。 本宮神津嶽はそのさらに上のほうにある。 手に手に高価なカメラを持ち、鳥の啼き声がするといっせいに皆がそちらを向いた。 あるウォッチャーは眼が猛禽類のようなかがやきを呈し、あるものはカメラを固定したまま一方向だけを見つめ凝然としている。 白く吐き出す息だけがかろうじて絵画や写真ではないことを証拠だてていた。 そこかしこにハンターが身構え、ときに集団で ”狩り” をするその光景には多少の臨場感があってみなさんよほど鳥が好きなんだあとおもってしまった。 わたしも鳥は好きだが、どちらかといえばムネよりモモ肉のほうがすきである。 きっと崇敬会など特定のかたたちの催しかなにかなんだろうとおもい、気にせず授与所でお守りを物色しているとそこの巫女さんが不意に、 「御坊さまご覧になられました? いま 「粥占神事」 の真っ最中ですよ」 1月11日は枚岡神社で年一回行われる ”秘密神事” の日だということを、この色の白い巫女さんから聞いたのはこの日の朝十時ごろのことだった。
by utaushimoyama
| 2014-01-13 11:06
| 河内國一之宮枚岡神社
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